YouTubeが進めるTrue View動画広告は成り立つのか?

2011/03/05

インターネットビジネスを行っている多くの企業が取り入れたことがあるのが「広告(収益)モデル」。人が集まるサイトを用意し、そこに広告を載せてもらう事で収益を得るという王道のスキームです。

しかしながら、大半はこのモデルだけで会社等を運営するのは難儀です。
WEBサイトが無数に生まれてしまっている時点で消費者の「注意」を取りあう事になるため、必然的に個々の広告効果は下がります。だからこそマス(人が集まる媒体)に出向しよう!とする訳ですが、同時に広告への「慣れ」も進行する為全体的に広告出稿の効果は薄くなります。

それでもIT業界として広告費が他マスメディアに比べて上昇しているのは、消費者から見て「見たくなる」広告の種類が増えているというわけではありません。これは広告を載せる媒体自体が消費者の絞り込みへと進化しているからであり、従来型の「数集めりゃいい」というだけの媒体運営をしている以上、周りの媒体成長や価格競争と共に広告効果も低くなってしまうわけです。

消費者のGoogleの動画配信サービスであるYouTubeも広告収益において苦戦しているのは例外ではありません。動画配信サービスの場合は運営維持費がかなりかさむ為、広告商品はじめ、様々な収益源を作り続けなければなりません。

そこで、今回YouTubeが提案してきたのが「True View動画広告」です。
これはユーザーが表示される広告を選択できるというものです。
動画を再生する前に3個のCMが提示され、どれをみましょうか?と。

過去にもネット企業がこう言った「閲覧義務広告」を出しているのをよく見た時期がありましたが、そもそもネット上には自分の求めるコンテンツが合法・違法とわず氾濫している状態のため、他の選択肢へ移ってしまうという事が多くあり、結果的にサービスごと姿を消したものがありました。
そして僕はTrue View動画広告のような「閲覧義務広告」が成り立つには次の条件が必要だと考えています。

唯一無二のコンテンツ
お金を払ってでも見たいコンテンツ

つまり、対価としてお金(=時間)を払ってでも見たいものがあればCMは見るし、
そしてそこまでの価値を感じざるお得ない状況だと他の選択肢を探されてしまう訳です

テレビやラジオのように「コンテンツを見る為にCM閲覧から逃れられない!」という訳でない限りこの状況を解決するのはそう容易なことではありません。

今回YouTubeが進める広告形式は、あくまでもオフィシャルで合法なコンテンツを増やす!というメッセージが前提ですが(自分ちのワンちゃんが可愛らしく遊ぶ動画にCM打たれても困りますものね!)、現状はなかなか難しい状況のようです。

膨大なトラフィックがあるから見るだろう、広く認知されているブランドだから見られるだろう、は少々難しいものです、総合的に考えると現状ではこのTrue View動画広告には疑問です。ただ今後のコンテンツフィルタの進化によってとても重要なものになる可能性は秘めているとも思います。

また、YouTube以外でもこういった広告がバッチリ当てはまるコンテンツホルダーは沢山いらっしゃいますから、そいういったところが有用性に気付き、活用することでネット業界全体が一層活性化する事を切に願っている次第です。

※グラフィック中True Viewのロゴはイメージです。

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