長期的に成り立つ「人とつながれるサービス」

2012/07/03

個人的な基準でfacebookが一般化したなぁと感じ始めて半年ほどが経ちました。

facebookはとても刺激的なアイデンティティと実行力を持った企業であり、サービスです。
僕の妻もすっかりはまっています(笑)

しかしそのfacebookも最近では上場が結果として失敗し続けていること、広告ビジネスの難しさが露呈し始めている事等からの焦りが見え隠れしたローンチが続いています。これが吉と出るか凶と出るかについては現時点でははっきりは言えません。ただサービスを提供する側の目線として、理想的で長期的なビジョンを達成しやすい「人とつながれるサービス」を作るにはどういう要素が必要なのか個人的な考えを書きつづってみました。

まずfacebookなど多くのSNSは、人と人はつながりたくなる、といった親和欲求や同調欲求を満たす所から始まったサービスです。

実はこれだけを満たすサービスをただ作るだけならそこまで難易度は高くはありません(決して簡単ではないですが)。ただこれだけではサービスとして成り立ちません。それは「自分に都合いい人とだけつながりたい」部分をいかに実現して提供するかというかなり難しい課題をクリアしていないからです。

過去にこの課題にチャレンジし失敗してきたサービスは、「これがあなたの都合のいい人とだけ繋がることが出来る方法ですから使ってください」といった、サービス側からの半ば強制的な仕様変更や、「完全に自由な環境を提供しますのでなんでもできます」といったマイノリティ向けの修正だったりしました。
ユーザーはこちらの仕様変更につど対応してくれるといった誤解や
自由すぎる難しさしさや敷居の高さが一般化に向けた大切な要素だと考えてしまっていた訳です。

そこで、こういった事繰り返さないようにどう進めたらいいのかを考えてみると、
人がつながっていたいのは「相手が知り合いだから」ではなくて「つながりたい何か」があるからであって、
単なるターゲティングとは異なる「世代」と「属性」をじっくりと考えないといけない事がポイントだという事がジワジワと見えてきます。
(ジワジワはわざと割愛!笑)

「世代」によってはこの「つながりたい何か」の範囲はある程度決まり、
「属性」によってこの「つながりたい何か」の接点を絞り込みプランに反映させることができます。
今でいえば、Pinterest(ピンタレスト)が若い女性世代を中心に「きもちいい画像」からサービスを広げ、
LINE(ライン)が無料サービスや個人情報の提供に特に抵抗のない属性にある人を中心に
「電話番号」という接点からサービスを広げていることにも通じてきます。

長期的にそのサービスに設定された他の人とつなりたい理由が
時の流れに影響しないものであったり、影響しない実績を持っているものであれば、
流行で終わらない「人とつながれるサービス」を根拠とビジョンを持って作れるだろうと思います。
そしてこういった順序で出来上がったサービスが成長・進化し洗練された後で
今のfacebookやGoogle+のような集合形態になるならそのサービスは長く必要とされるだろうなと思います。

あともう一つだけ「人とつながれるサービス」を作る時に忘れてはならないのは「順序」です。
それはリアル社会を見ていればおおよそ見当がつくように、
SNSが登場したから友達100人出来てつながった訳ではなくて、
友達100人が出来て仲良くなれるような「つながりたい理由」を持っていた人のところに
SNSという道具が登場したからコミュニティが成立しサービスが成功しているという順序です。
つまるところ別にそれがBNBでもCNCでも、DNDであったって
道具として成り立つ面に合致させられたのなら何でも良かったとも言えます。

この順序を忘れてユーザーの持つグラフ(関係性)を信じ
人さえ集めればあとは勝手に「つながりたい理由」を広げていってくれると考えてしまうと
いずれ情報共有や告知に強みを持つ新しいサービスにとって代わられることになるでしょう。

なぜなら人はどうでもいい100人よりも、
是非つながりたいと思える数人とつながった方が

楽しいし自分って幸せだなと感じるものだからです。

今何かと話題が尽きないfacebookは
世界的にみると数字上とても大きな市場を作っているように見えます。
自身の身の回りの情報を共有させたい、共感したいという人の本質を
WEB上で形成できると初めて世界に見せつけたからこそ
現時点でこれだけの大成功を収めているのです。

しかしこういった“最初のサービス”の体験時間が長くなればなるほど
サービス提供側の想像以上に、利用者は自分の欲求を素直に引き出されてしまうものです。
それもサービス提供者の改善や提案の速度をはるかに上回る速度で。
結果としてサービスそのものの満足度は下がってしまうという大事件に繋がってしまいます。
であれば長期的に「人とつながれるサービス」を考える場合
この流れが来る事をあらかじめ予測したコンセプト決めや
サービス範囲の設計が最初の段階である程度無くてはならないという事になります。

最後に僕らの人生の中で昔っから続いているサービスってなんでしょう。
飲食サービスでしょうか、それとも旅行サービスでしょうか、はてまて行政サービスでしょうか。
こういった長い時間のなかで人が支持し確立されてきたものを包括的に眺める事で
長期的に成り立つ「人とつながれるサービス」の卵を生み出せるのだろうと思います。

なんだか長々と書きつづってしまいましたが、
こういった前例をよく眺め、ぜひ世界中でその“道具”を必要としている人に
「日本発」として提示できるよう頑張りたいものですね。

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