印刷業界人の憔悴した顔をみて

2011/11/01

最近印刷業界の人と話をする機会が多いため本当に感ることがあります。
「本当に紙を愛してるんだなぁ」と。
もうインターネットに抵抗するのに疲れたという雰囲気であったりもします。
諦めというよりは、業界と一蓮托生という境地というか。。

DTPオペレーター、グラフィックデザイナー、編集者…どの人も一様に「紙がいいんですよ!」と言います、時代への憂いも含ませながら。時に恋愛や愛のように美しいなとも思えるほどです。

しかしながら世の中ではこんな現場の想いを知ってか知らずか「紙媒体は死に媒体」と言うのを聞いたりします。こと、イケイケの業界の人間はそう言いたがります。いやまったく寂しくなる話です。

僕は10年以上前にグラフィックデザイナーをやっていました。なんか高尚なイメージがつきやすい職称ですが、紙かWEBかと対象が違うだけですべきことの本質は変わらないんですよね。もちろん表面的にはイイデザインにふれて作って考えて感じてを沢山積み重ねないといいもんは出来ないんですが…。

ともかくその時代にクリエイティブとビジネスの共存の重要性などを色々教わり、同時にそれから今に至るまでWEBとの違いもつぶさに感じてきたのでした。残念ながら印刷業界は変わることを嫌がってWEB業界は変わることを楽しんできたのは既知のとおり。

この過程でWEB業界ではその対価としてコンテンツ企画能力向上の機会を犠牲にしてきたんじゃないかって思っています。

印刷業界の持っているコンテンツ作成能力は
正直言ってWEB業界のそれよりもはるかに鋭いのは確かです。
媒体の特性ですよね、印刷しちゃったら直しがきかないっていう。
だから現場はガチでした。ガチで喧嘩みたいな感じ。
その一文字が、そのレイアウトが、その色や写真が、人に与える影響を擦り切れるほど考えつくしていました。
コンテンツ作りにおいてとても重要な要素です。
しかしながらその力が、はからずも消えてゆこうとしています。

これは提供する側、見る側、両方の変化があるるとは思うのですが。。

ちょっと話しが飛躍しちゃいますが、先ごろAOLに買収されたハフィントンポスト。
真に鋭い情報だけを求める層に、真に鋭い情報だけを提供するWEB媒体です。
僕はこの媒体から、紙媒体に携わる人達がもっているマインドを感じました。

印刷業界の持っているコンテンツ作成能力の発現の場所は
インターネットというプラットフォームにもあって、
そこでの受け入れる環境を整えることがこれらの貴重な能力を更に飛躍させるんじゃないか。
そう思ったりしています。

ところでWEB業界にいる僕は果たして「WEBがいいんですよ!」と
あれほどの根拠性と煮えるほどの情熱で語れるのかな。
自分の持つべき仕事に強い想いを持つとはどういうことなのか。
色々と考えさせられました。

テクノロジーとクリエイティブとヒトの三つ巴の戦いはこれからも続きます。。。

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