ネットビジネス考察【上】グルーポンの長所と短所

2011/01/19

予定の納期・品質を大きく裏切るおせち問題で矢面にたっているグルーポンという信頼ビジネス、そして99%オフといった極端な割引訴求と落札金額の実質的な管理が可能なペニーオークションビジネス。

これらのビジネスに疑問を持つ人間が増えてきていますね。

全2回の第一回はグルーポンについて考察を入れてみたいと思います。

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【グルーポンの長所と短所】

消費者の立場からすれば、なんといっても人数限定で激安でサービスや商品を購入できるのが長所です。しかし安くするには理由があります。

よく考えてみれば、世の中にあるあらゆる商品やサービスの値段は企業が決めるものであり、消費者からすればそれが唯一の指標となります。裏を返せば、企業が50%OFFといっても、それが企業にとって適正ならいいわけです。

消費者はこの舞台裏がわかりませんので、あ、安い!という感覚だけで飛び乗ってしまう、口コミを伝播してしまうと、企業側の間違った都合に大勢の人も同時にハマってしまい、おせち問題、いきなり条件が変わる、といった問題等に引っかかってしまいます。

社会貢献や善意ある施策を元にした商品以外は、売値というのは最低限かかる費用(原価)の2~5倍程の金額が乗っかったものであって、その差分が利益になり、この利益を元手によりよい商品を作りだす原資にしたりするわけです。
グルーポンは衝動買いを誘発させるよう、口コミが広がり易いツイッターなどの「ソーシャルメディア」と「短い制限時間」を組み合わせて出来たモデルであるため、消費者として、その商品の売値が適正なのか、危ない点などをインターネットを使うなどして少し慎重に調べる姿勢を持たないといけません。

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次は仕掛ける企業の立場からみた話です。

グルーポン系サービスは営業商品として売り易い側面があります。
それは、出稿を考える企業にとって、初期費用無しでプロモーションが出来る事です。
つまり、出稿したいお店やサービス会社にとって新しく広告費用をねん出しなくてもよく、自社商品やサービスを値引きした分を広告コストに当てる事が出来るため、お店やサービス会社へ訴求しやすい上、それらのお店等で扱っている商品に力があればリピーターを獲得できるとうたわれていたりします。

仕掛ける企業は実際クーポンが売れた金額の1~5割を成功手数料としてもらうわけですから、営業力がある企業にとっては営業商品の一部として売り易いわけです。

しかしながら、実際は訴求方法が「~時まで~人限定~%OFF」と言って気を引くモデルであるため、消費者がリピートする確率は低い水準に収まっているのが現状なようです。これはリピートさせるためには商品の良さだけでは上手くいかない事に起因します

コスト感の変動・新商品の登場・新サービスの登場などが早い今、消費者の気持ちをガッチリつかむ為にはリピーターになってくれるような「囲い込み戦略」を用いる必要があるのですが、そもそもバーチャルな世界で低価格にだけ寄ってくる消費者を囲い込もうとする事自体無理があります。

個人的には、この先、顧客のリピーター化を予算内で徹底的にフォローする仕組みをいち早く構築し、業界の囲い込みが完成した企業が勝ちだと感じています。

僕がもしやっていたとしたら、2010年の末には売却の準備を始めて次のサービスにリソースを割き始めていたと思います。このグルーポン系サービスの成長曲線もいよいよ頂上に辿り着きます。当然ですが継続するならこの中でいかに次の曲線を描けるかが大切です。

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グルーポンに出してみようというお店等も、オープン価格の考え方を応用し企業努力や予想を超える成果を与えてくれるものとして消費者からの信頼を必ず得なければ、いきなり信用が失墜してしまって、堅実に商売をしていた方が良かったナァ…という事になりかねません。

商品開発もさることながら、一層の企業努力が必要でしょう。

そして、自分達が埋もれないサービスとパートナーシップを築く事、自分達の商圏をしっかり理解しておく事、クーポン発券枚数についてパートナーとしっかり話し合う事、も大切です。
むやみやたらに、トラフィックが多いグルーポンサイトだからといって出稿してしまうと、せっかくの機会が逆になんだったのか?となってしまう可能性があります。
つまり自分達の能力に見合わないクーポン枚数を発券してしまうことで、客が来なくて無駄が増えたり、逆に客がきすぎて商い自体が大変になったりと本末転倒になりかねません。

新しいビジネスは日々生まれてきます。
しかしグルーポン系サービスのように勢いだけでクロージングしてしまうサービスには、考えなくてはならない側面がある事も消費者・仕掛ける企業、そして活用する企業共によく理解しておかないといけません。

広告は賢く使いましょうね!

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